82弾
シリーズ生活習慣病 第82弾!2013.04月号
骨折しました
桜も終わり、運動日和の季節になってきました。
この私も、6月の皇居駅伝に向けて、ジムで走っております!
『運動はなんのためにするの?』の問いに、
皆さんは、すらすらお答え頂けると思いはしますが、念のため。
一番の理由は「寝たきり」にならないためです。
筋肉は使わないと、どんどん退化し、なくなっていきます。
入院中、ベッド上安静を強いられた方は、すぐに歩けなくなるのをご存じかと。
次に、“カロリー消費”とは言うものの、
私が時速8kmで1時間走っても、
たかだか消費エネルギーは500kcalちょっと。
7で割り算して、約70gの脂肪しか燃えません。
運動後に「○○kg減った!」と喜んでいる方がたまにいますが、
あれは大変危険な“脱水”です。
運動後は少し体重が増えているくらいが安全です。
運動前・運動中・運動後に、充分水を飲んで下さいね。
喉が渇いたら、もう手遅れです。
ちなみに、毎日70g×28日=マイナス2kg!
継続は力なり。
三番目の理由は、インスリンの効きを良くするためです。
みるみる血糖値は下がります。
この、運動による血糖改善効果は、
2日連続して運動をサボると、もとの身体に戻るため、
隔日以上での運動が必要です。
筋肉を使うことなら、なんでも効きます。
そんなわけで、かねしろ内科では、運動療法を皆でやっています。
先日、私は軽く走ったら…
なんと、左足の土踏まずの近くを破砕骨折!
きっと着地が悪く、この体重をほんの小さな面積で受けてしまったんですね。
6月の駅伝、延期です(涙)
81弾
シリーズ生活習慣病 第81弾!2013.03月号
忘れない
久しぶりに、奇跡的に時間がポツンとあいたので、
スタッフと会議を兼ねて近所のレストランにランチへ行きました。
四人組の女性客が少し離れた席に。
するとかすかに『かねしろ…』という名前が聞こえたような…
息を殺し、耳をそば立て…
『やだ、ほら、あの駅の所よ、かねしろさんが今度新しく作っているみたいでね、
そうなのよ、スルガ銀行の真ん前でね、今度は階段が無いのよ、前みたいに。
だから車イスとか、足の悪い○○さんとかね、
今まで行けなかった人に紹介しているのよ、私…』
ホッとしました。
どんなうわさ話をされてしまうのかと、内心ドキドキしながら聞いていましたが、
どうやらうちのファンらしく、彼女たちの席までご挨拶に。
すると、彼女たちはうちの患者様ではないのに、
通っている人から聞いてのことだということなのです。
さらに、『え〜本物? 金城先生ってこんなに若いの?』
嬉しくて、お会計一緒にしてしまおうかと思いました(笑)
3・11に開院した理由…
それは絶対に忘れないため。
人生、嬉しいことも、悲しいことも必ずあります。
患者様の血糖値が改善して喜び、
しかし、悲しむべき合併症が起こりうることも、忘れてはならないのです。
震災も合併症も、突然起こることを忘れてはいけません。
『東林間かねしろ内科クリニック』、開院いたしました。
80弾
シリーズ生活習慣病 第80弾!2013.02月号
プラーク
「眼科? そのうち行ってきます」
「健診、最近やっていませんね…」
糖尿病の治療のため、毎月通院してくださる患者様も、
他の合併症やがん検診に、なかなか足が向かないようです。
まぁ、症状が無いのに行こうと決意してもらうのも難しいですよね。
私は、祖父は肺の病気、父が食道がん、
母が高コレステロール血症、おじが痛風、
といろいろあるため、定期的に検診をしています。
眼科で眼、耳鼻科で声帯まで内視鏡(よくしゃべるので(笑))、
胃と大腸の内視鏡、腹部超音波(エコー)、CT、MRI、PET検査…
実はかなりやっています。
しかし、脳と歯科は最近さぼっているように、
つい「面倒」と思ってしまうのもわかります。
3月11日の「東林間かねしろ内科クリニック」開院へ向けて、
検査部門を充実させます。
他院の眼科さんへ行く時間のない方のために、
月に2回ほど眼科医に出張してもらったり、
臨床検査技師を常勤3名体制とし、お腹や甲状腺、頸動脈のエコー、
神経伝達速度(異常)のチェックをできるようにしました。
私もさっそく検査をしてみると、
なんと!この私の頸動脈にプラークが…
いわば「水道管の汚れ」のようなもので、このプラークが大きく育ち、
はがれて脳に運ばれると「脳梗塞」に…
まだまだ小さいものの、脳ドックをさぼっていたツケですね。
当院では、川田検査技師が
頸動脈エコーのグランプリ(日本一)を獲るほどの腕前で
皆様のプラークを見つけてくれます。
合併症「なし」を目指しましょう!
79弾
シリーズ生活習慣病 第79弾!2013.01月号
スポーツドクター
普段は、朝から晩まで糖尿病の診察をしている私。
実は『スポーツドクター(日本体育協会公認)』なる資格を
ずっと前から持っています!
そうです、スポーツ選手のサポートをすれば、
オリンピック選手村にだって行けちゃいます(笑)
まあ、そんな夢の時間は永遠になさそうですが…
ところで、ゴルフの練習を始めて9カ月位になりますが、
上達してくるといろんな会話が楽しくなるものです。
以前にも書きましたが、トーナメントプロと一緒にプレーをして、
目の前で見るショットは半端なくすごいです!
でも、テレビに映るプレイヤーはほんの一部。
1000人以上の予選を通過しないと出場出来ない、超狭き門…
そこで、いつも一緒に練習・プレーをしている
○○○○、○○○○、○○○○の選手3人を、
私はサポートすることになりました!
「これで安心してプレーに集中できます」と。
サポートといえば、今後増え続ける高齢者、
その1割は認知症、さらに運動不足で寝たきりに…
このダブルパンチだけは避けなければいけません。
特に足の筋肉量が、体重の30%を切るとアウトです。
かねしろ内科クリニックでは、運動は健康運動指導士の大塚、
心のケアは心理カウンセラーの池田を中心に、
集中サポートを行っています。
『健全な…』やはり体力と精神のバランスのもとに、
医療を展開して行きたいものです。
3人の選手もきっと活躍し、
TVで『かねしろ内科クリニック』のロゴが見られれば…
楽しみですね!
78弾
シリーズ生活習慣病 第78弾!2012.12月号
トイレ掃除
東林間に開院してから7年がたちました。
お店や病院に入ると、一番気になるトイレ。
当初から「世界一きれいなトイレを目指す」というスローガンをかかげ、
私も診療中に自分が用を足すとき、
トイレが汚れていればピカピカにしています。
家でも経験の無いこと。
初めはなんとなく慣れませんでしたが、
しばらく時間が過ぎると自然に体が動くもので、
この7年、クリニックだけでなく、
お気に入りのお店でもキレイにしてしまいます。
人は、綺麗な所を、わざわざ汚そうとは思わず、
むしろいつもより気をつけるもの。
そうすると、お気に入りのお店がいつも清潔で嬉しいものです。
運動習慣も同じです。
動くのが好きではない人は、結構多いもの。
でも、無理のない程度の散歩でも充分、だいじょうぶ。
ちょこっとでも毎日していると、
あら不思議、いつのまにか散歩が好きになっているのです。
さらに、周りの人がそれを見て、ふぅ〜ん、と
意外に影響力があるものです。
先月から、健康運動指導士がクリニック内で、
身体の動かし方、楽しさを教えています。
そうすると、それを見ている他の患者様が
「私も!」と身体を動かしてくださるのです!
嬉しいことですね。
何を隠そう、私は昔から走るのが苦手。
でも、4年前からジムでのんびり走っていたら、
いつのまにか走るのが苦ではなくなりました!
そのせいで、春に駅伝(皇居一周)に出るハメに…
あぁ、体重減らさないと…(汗)
あっ おもちは1食につき1個までですよ!
よいお年を。
77弾
シリーズ生活習慣病 第77弾!2012.11月号
プロゴルファー
ゴルフの練習を始めて半年たちました。
だんだん楽しくなってきました。
実際のコースに出て、コーチに教わりながらまわるコースレッスンも3回目。
「今日は、うちにいるトーナメントプロもご一緒してよろしいですか?」
伊澤秀憲プロ(21)、
ん? どこかで聞いた名前…
そうです、彼のおじさんは、あの伊澤利光プロ!
なんと『同期の石川遼君に競り勝ったこともある』と聞くと、
どんなにすごい若者か想像がつきますよね。
当日、「おはようございます」と礼儀正しい好青年、
私と同じくらいの背で細マッチョ。
最初のティーショットで驚きました…
“ジェットエンジンが付いている”ような、
ボールが風を切る音とスピード。
ピンまで345ヤードのところ、320ヤード以上飛んでいました。
一方、私は… 半分くらい?(笑)
まあ、プロには永久に追いつけないことは一発でわかりましたが、
コツコツ練習を続けていると、
この私もハーフを63→53までスコアが伸びました!
糖尿病治療もまたしかり。
我々、クリニックのスタッフ(プロ)の指導内容を
すべてクリアすることは、ゴルフ同様、無理なことです。
でもコツコツがんばると、だんだんよくなってきます。
もうよくなったから… と、外来をちょっとサボると、
知らぬ間に悪化している糖尿病。
まるでゴルフの練習をサボると、下手に戻ってしまうのとそっくりです。
定期的に通院してチェックすることが大切ですね。
なんの分野でも、プロはやっぱりすごい。
私もコツコツ練習に通いますね!
76弾
シリーズ生活習慣病 第76弾!2012.10月号
検査技師さん 募集中
「限界、ちょっと入院したい…」
上司と会食中に、突然母親から、携帯が鳴りました。
風邪をこじらせてはいたものの、
いっこうに熱が下がらず、食事もとれず、5kg痩せた…
と、弱った不安そうな声…
母が信頼している上司が電話を代わってくださり、
『金城君と、ベストな病院を今から見つけますから、お母さん、大丈夫!』
のお言葉に、母も落ち着いた様子。
会食を中断し、
すぐさま旧知の医師、菅原内科部長(大和成和病院)に直電を入れると、
ベッド確保、即OKのふたつ返事。
入院中も、先生や病棟スタッフに大変よくしていただいたようで、
皆さんに感謝感謝の退院でした。
それにしても、
知らぬ間に、母親は年老いて弱くなっていたのには驚きました。
知らぬ間にと言えば、糖尿病の合併症。
眼底出血→失明、腎不全→透析、心筋梗塞、脳梗塞といろいろありますが、
神経障害も、知らぬ間に忍び寄る怖い合併症です。
直接すぐに“死”には至りませんが、
痛い・熱いがわからなくなると、
足をケガしても気がつかず、傷が悪化。
もともと動脈硬化で血流が悪く、免疫力が低い状態が重なり、膿んできて、
ついには壊疽(えそ)→最悪、足切断!となる方が…
東林間の本院も、もうすぐ開院して7年になります。
院内がかなり狭いため、来年、近くに新しく分院ができます。
神経障害の診断をするために、
神経伝達速度の検査をできるようにしたいと思います。
そのため、すべてのスタッフ大募集です!
特に、検査技師の方、一緒に楽しくお仕事がしたいです!
75弾
シリーズ生活習慣病 第75弾!2012.09月号
8人の女神たち
『炭水化物抜き』『1日一食』『きな粉はやせる』
『運動は必要ない』『肉を食べよ』
『熱中症予防にスポーツドリンク』『柑橘類で脳梗塞予防』…
テレビやダイエット本の流行りのフレーズに、皆さん踊らされ、
結果、かねしろ内科はむしろ患者様が増える一方(笑)
正解なのに不正解?!
基本的には、“過ぎたるは…”をもとにひも解けば、自然にわかる内容です。
炭水化物(主食)を抜けば、確かに血糖値は食直後には上がりにくいですが、
油や肉ばかりでカロリーをとると、翌朝の血糖値が上がったり、
コレステロールが増えたり、腎臓に負担かかったり…
3食バランスよく、低カロリーが理想的ですが、
私のように夜の外食活動(活躍?)が激しい場合、
カロリーオーバー防止のため、朝昼抜くことはあります。
でも、野菜やたんぱく質、穀物の1日必要量のバランスは、
夕食だけで完璧にしています。
例えばお寿司屋さんは、野菜が不足しがちですが、
特別に野菜料理を出していただきます(ずるい…)。
ですが、一般的には1食でバランスをとるには、
頭を使い、相当努力が必要です。
きな粉は、確かに油は少ないですが、万能薬ではなく、
お肉の仲間のたんぱく質です。
他のおかずのカロリーが高ければ、当然太ります。
運動し過ぎで無理をするのはいけませんが、
筋肉を保持するべく、散歩をするのは最高です。
肉をまったく食べなければ、鉄や必須アミノ酸不足になりますし、
食べ過ぎれば前述のごとし。
運動選手ならまだしも、患者様がスポーツドリンクを飲むと、
塩分過剰かつ血糖値が上がります。
食事が守れず、動脈硬化が進んでしまう状態で、
柑橘類をとっても、全く無意味…
少し考えればわかることなのに、我々は情報に惑わされやすいですね!
ところで、良くなってきた患者様がこの間、当院の栄養士に
「この女神の言うこときいたらからだよ!」と嬉しいお言葉を。
そうそう、何か行動を起こす前に、
ぜひとも女神に相談してからお願いしますね!
74弾
シリーズ生活習慣病 第74弾!2012.08月号
ドラマチック、オリンピック
寝不足の主犯のロンドン五輪。
我が国に限らず、様々なドラマに感動しましたね!
「まさか」のメダルに届いた選手や、逃した選手。
もちろん、みんな真剣にやった結果です。
出場できるだけですごい舞台…
でも、メダル取らなきゃ、金じゃないと…
様々な批評がありましたね。
我々糖尿病の外来も、同じようなテーマがあります。
「必ず金、完治しないといけないの?」
もちろん、金メダルは最高、称賛に値しますが、
五輪入賞、糖尿病で言えば、境界型の域でも十分の頑張りです。
たとえ入賞しなくても、実力を出しきった、
最高の笑顔で手を振る選手にも我々は感動するように、
頑張って努力されている患者様が、なかなか目標ラインに達しない…
いいんです、そのために我々がいるのです。
『今よりも少し改善した、また来月少しずつ…』
完璧な人間などいるはずもなく、金を取れる患者様は、ほんのひと握り。
食べたいものは無限にあり、運動する暇なく時間が過ぎる現代。
一人で強い精神をもって戦えるメダリストはなかなかいません!
かくして私も、なかなか目標体重に達しません(笑)
お薬も、毎日三回飲むのは大変!という方々のために、
まだ治験の段階で発売されてはいませんが、なんと週一回飲めばよいお薬も。
我々は、全国に先駆けて、治験という形で提供しています。
あらゆる手段を使い、すべてのスタッフが一丸となって頑張っています。
そういえば、団体のメダルいっぱい取れましたね!
みんなで頑張ると、やっぱり感動しますよね(涙)
73弾
シリーズ生活習慣病 第73弾!2012.07月号
靭帯損傷
仲良しの後輩に誘われて、なんと私ゴルフの練習を始めました!
コーチについて教わっていますが、正直言って、ナメていました。
その初日、『まずは前体重の練習のため、かかとを上げたまま打ちます、ずっと』
ずっと?
慣れない姿勢を保つためだけで、全身から汗が噴き出しました。
『脚の内側への力が足りないので、バランスボールを股に挟んで』
巨人の星の大リーグ矯正ギブスを連想させるスパルタ、
それも満面の笑顔で…
逆らうはずもありませんが、辛いのなんの!
でも50分間、頑張りました。
『普通20分でねを上げるのですが、金城先生はお忙しいので
(私の後輩の)菊地先生から、初回から1時間みっちり教えるようにと…』
あいつ…
筋肉痛にはなりましたが、お陰でいろいろ勉強になりました。
とにかく基本は、脚・姿勢の保持、握り方、腕、頭の位置等々。
少しでも楽をしようとするとボールにちゃんと当たらない…
でも教わった事を全て守ると、必ず美しく飛んでいきます!
(これって糖尿病の治療に似てる?)
そこで復習です。
肥満がある場合には、カロリー制限をしてやせる。
毎日運動をする。
三度の食事以外の時間に、間食をしない。
野菜から食べる。
早食いをしない。
…無理!ですよね、全て守るなんて。
ゴルフだって、全て守れないから、曲がったり、ダフったり。
ですから、「今より少し改善を」
定期的に私も教わっています。
患者様も、毎回同じ会話でもいいんです、少しずつ良くなれば。
コーチから『恐ろしい勢いで上達しています!』と誉め上手なお言葉を…
調子にのってバスケットボールで、昔のようにはしゃいだところ、
膝の靭帯を損傷しました。
皆さんも、頑張りすぎて脱水で脳梗塞等起こさぬよう。
しかし、トホホです(涙)